2001年からずっと手書きの日記を書いている。
数年単位でぽっかり空くこともあったけれど、かつて継続的に書いていて、今も継続的に書いているのだから「書いている」ということでいいと思っている。
16年にわたって継続してきたこの習慣、最近になって本当に最高の習慣だと思えるようになってきた。
自分の人生において「最高!最高!最高of最高!」といえることはこの習慣くらいだと思う。
何が最高って、まず第1に面白い。
小学校の文集を見て笑い転げた経験というのは結構ある人も多いと思うが、あれを毎日一人でできる。
小学校から書いているので内容が低レベルすぎてかえって高次元な域にいっており、単純にケラケラ笑える
20歳前後のころはいとやばし。
あんな恋愛やこんな恋愛…
恥ずかしいをこえて、すごく興味深く読んでしまう。すごくリアルな心情が書かれているし、その1年後にこんな吹っ切れてるんだ、とか、超引きずってる、とか可視化されていてものすごいドキュメンタリーと仕上がっている笑
第2に、といっても全部で2つなのだが、懐かしい。
至極当たり前のことだが懐かしい。そしてここが重要なのだが、日記はたったの3~5行なのに、その文字数の10倍のことを思い出すことができる。
「●●●と家でごはん、●●をふるまった」という文章だけで、その場に母もいたこと、どの料理をおかわりしてくれたか、どんな話をしたか、思い出せる。どのフライパンを使ったか、魚が安かったこと、おみやげに買ってきてくれたマカロンをきっかけにマカロン大好きになったこと。
記憶は反復で定着する。
私の日記は10年日記とか5年日記とかいって、1日につき1ページがあてがわれ、縦に2015年、2016年、2017年・・・となっている。つまり、日記を書くたびに去年や一昨年、もっと前の「今日」のできごとを読むことになる。
そのたびに、何度でも思い出す。思い出すどころか鮮やかになる。
たとえ今日がすごくつらい日でも、去年の楽しかった思い出を読んで「また頑張ろう」という気になることすらある。
逆もある。こんなつらいことがあった日だ、と何度も思い出す。でも一種のカウンセリングのようなもので、反復すればするほどトラウマとして受け取らなくなってくるという作用もあるような感じがする。
過去に固執する必要はないし、現実はいつも「今」にある。なのでそんなことのために日記を書かなくてもいいし、書かない楽しさもまたあると思う。でも私は寝る前のこの5分が大好きだ。布団の中でペンを走らせながら、一瞬過去を生きる。
大事なものや思い出をひとつでも多く抱えたまんま死ねたらラッキーだと思っている。
すごく内向的とは思うけれど。
日記はイイよ。おすすめです。