はろー!京都からお届けします。
もうすぐ大阪に移動してプリシラアーン女史のライブなのですがその前に京都でズートピアを見たので感想を。
鉄は熱いうちに打たないと感想すら失うので今のうちじゃー(なぜ京都に来てまでこんなことを)
以下ネタバレ多分に含む予定なので
スクロールお願いいたします。
ぼぼぼん
ぼぼぼぼん
ズートピア、とても面白かったです!
まず序盤1分くらいで、将来は警察官になりたいという幼い主人公🐰ジュディに対し両親が優しく
「ぱぱとままがどうして幸せかわかるかい?
それは、夢を諦めたからだよ♪」
と諭すシーンで30秒くらい笑えました。
つまり序盤1分半のうち30秒は笑っていたことになるんですけど。
それに対してジュディが
「わたしが最初のうさぎ警官になるぞお♪」
それをハラハラと見守る両親。
「夢を持つのは悪いことじゃないんだけどね、でも警官だなんてうさぎには無理……」
わかります、わかりますよ親御さん!!!
わたしだって将来産んだ我が子が
「将来は警察官になるぞ!ばーんばーん!ろぼこっぷー!」
とか言ってある日小学校でいじめられて傷だらけになって帰ってきたらどんな気持ちになるか。
それを想像しただけで正直泣けましたね。
想像の域を出ませんけどね。
夢を応援したい、だけど、だけどねってことです。
夢が大きいのは素晴らしいことだけど、挫折した時にその分大きく傷つくんじゃないかって思うと心配なんです。
つまり傷ついてほしくないんですよね我が子に。
我が子が泣いている姿を見たくないんです。
自分がいろんなことで傷ついてきて、それと同じ苦しみを味わわせたくないんですよね。
きっとあの両親も、昔はいろいろ夢があったんでしょうね。
でさ、ジュディは強い意思の持ち主で結局警察学校を首席で卒業するでしょ。
また両親の話ですけどね、ほんとに複雑だったと思うんですよ。誇らしいと思いますよ、でもそれでもそれでも親元離れて警官をするなんて心配なんですよ。
だからもうあの送り出すシーン、涙なしには見れなかった。(泣いてないけど)
ましろ(私の飼い猫)がなみなみならぬ努力ののちに「アメリカに留学する!」なんて言いだしたら絶対止めたいけど、でも努力量を知っているから止められない、応援するしかない、応援するしかないけど止めたい、複雑でしょうよ。
てな感じで見てたので序盤の5分が一番胸にくるものがありました…。
子供いないけど。
で、もう言いたかったことの9割は書いたのであとは適当なんですけどこのあとの流れは
・あらすじはありきたりなのになんで面白いのか
・つまるところズートピアのメッセージとは(本題)
・近年のディズニーが書くヒーロー像はどーなってんのか
・声優はえらい
の4点をさくさくっと書きたいと思います。
じゃあ、1つ目から。
あらすじ……普通だあああ!!!(驚)
ちょっと海外ドラマあほほど見てる身としては全てがお約束すぎて。
でも、お約束すぎるのはもう当たり前なんですよね。音楽でも、泣けるコード進行や泣けるメロディがある程度決まっているのと同じで、今更ストーリーに意外性とか不可能なわけです。
まあある意味ストーリーが読めないといったらGleeとかゴシップガールズとかあるんですけどあれはもうストーリーとして成立してないし。ストーリーありきじゃないし。
別の例で言うと新劇場版エヴァの3作目とか…完全に視聴者置いてってる。
そう考えるとあらすじがお約束なのは問題ないんですけどそれでも面白いってなるのはあらすじ以外が面白いからなんですよね!
面白い点はいくつかあります。
①演出
はじめてズートピアを訪れる際、列車がいろんな地区を通るんだけどそこのわくわく感が尋常じゃない。圧倒的技術力!
②キャラクター
愛着を持てるキャラクターづくりがやっぱり天才的。主人公のふたりもそうですけど、受付にいるおバカな警官(名前どころか何の動物だったかも思い出せない)が荷物まとめてる時なんてこっちまでシュンとなったよ。
あと単純にニックかっこよすぎるんだけど後述します。
③顔芸
なまけものがニックジョークに爆笑するシーンはビジュアルだけで笑わせるっていう。新しいぜ。
④計算力
ラプンツェルとかアナ雪はオチがすごい雑だったんだけど、今回は最後スピード狂のナマケモノで落とすっていう。油断してたのでおおっと思いました。
いやー計算高い大人が集まって作ってんだな!
ちなみにラプンツェルは「どっちがプロポーズしたでしょ・う・か💕」みたいなくそみたいな終わりかただったしアナ雪にいたっては「愛の力でらりほー!らりほー!(レリゴー)」である。最後締め切りが迫って適当に作ったのかな?って本気で思ったよ。てかほんとにそうなんじゃ。
あとはよくあるジョーク類で笑いをとってくれるんですけどまあ面白かったり普通だったり。まあ笑いのツボってほんとひとそれぞれなので色んな種類のちりばめてるのかな。
お約束やりとりも多すぎてちょっと胸焼けするところもあるけどストーリー展開が早いのであんまり気にならない。
ああ全然さくさく書けてない。
次「つまるところズートピアのメッセージとは」
結論から言うと女性の社会進出を応援するものとしか思えません。
長らく、ディズニープリンセスのように美しくうまれた女性たちがちやほやされるおとぎ話が愛されてきましたが、ラプンツェルとかアナ雪とか…最近女性陣がものすっごい自我を持ちはじめまして。非常~に感情豊かになりましたし、自分の手で道を切り開いていくような描写が増えましたがそれでもやっぱり彼女たちはプリンセスでした。
そして、、、出ました、女性うさぎ警官ですよ。
ようやくヒロインがぱんぴーに。ぱんぴーと言っても修造氏みたいなぱんぴーなのである意味ぱんぴーではありません。躁病の気のあるぱんぴーですです。
かわいいうさぎちゃ~んなんて言われるシーンがちょくちょくあるんですが、これは動物というビジュアルによってうまいことマイルドになっているのですが完全なセクシャルハラスメントです。
警察学校で差別されていたのはうさぎではなく女性です。メスライオンの警察官なんていなかったよね?
それを乗り越えてみんなに認められるジュディ。はい、女性へのエールとしてつくられたんですね…。
ただし私はかえって恐怖しました。ジュディは類い稀なる才能と努力とポジティブさと優秀な相棒の存在によって、社会的に認められるまでになりました。しかしそれがない人たちは…?
わたしは人一倍ひねくれておりますので「諦めなければ世界はより良くなる」というメッセージ以上に「結果を出さなければ社会では生き残れない」というメッセージを色濃く受けました。(さすが根暗!)
私の考えはここから保育園足りない問題まで発展したのですが文字数の都合と知識不足の都合でここでは割愛します。
で、「近年のディズニーが書くヒーロー像はどーなってんのか」っていう話なんですけど
今回のヒーロー、ニック。かっこよすぎ問題です。(※ただしキツネ)
ラプンツェルの相手も前科持ち(言い方)だったけどアウトロー推進しちゃっていいのかい?もっと平凡で真面目なおとこもいいよってメッセージしないと少子化が進むと思うんですけどそこんとこどうなんですか!
実際、馬に乗って家来にくつをはかせてまわる王子とかもういやなわけなんです。むしろすれ違いで男側がプイッとかなっちゃって、女から「ごめんね、わたしが悪かった、もどってきて」っていうのがもう時代を反映しすぎ。ちょっとアウトローで余裕があってかっこよくて、一筋なわではいかなくてウィットがきいていて、肝心な時には戻ってきてくれるヒーロー男に!服従!するのか!ジュディー!!!!!ってなった。もうあの仲直りのシーンとか私の色眼鏡を通してみるともはや交尾シーンだったからね。
見てるこっちが危うくきつねの子を孕むところでした。やれやれ。
要するに社会では男性と肩をそろえて活躍したい上にかっこいいダンナが欲しいってことです。身も蓋もないな。
あ、そういえばニック目線で考察するのを忘れていました。ニックは本当に困ったちゃんですよね。とにもかくにも拗ね散らかしています。不遇な人生で、完全にひねくれてしまったんですが、ジュディという女神が突然現れてそのまぶしさに目がくらんじゃっています。48時間一緒にいただけで「一緒に警官なろ♪」なんて言われてサインしちゃうなんて自分がなさすぎる。そのノリで警官なるならほんと些細なきっかけで何にでもなるだろ。まあ、それが人間というものか。(キツネだけど)
それでいてジュディのちょっとした言葉のあやに深く傷ついて「俺のことそんなふうに思ってたなんて・・・!信じてたのに・・・!(プンプン)」と立ち去ってしまうのはもう、かわいいですよ。傷つくのを避けてきた人生だから、ちょっとしたメンタルアタックに耐えられない。この作品では両想いっぽい感じだから問題ないですけど、これが一方的だったら先日のアイドル事件と本質は変わらないですね(個人の見解)。愛する人に肯定されたい人生なんですよ。
やっと最後。声優は偉い。
そのまま。すごいなって思いました。声だけで魅せるなんてすごい!
ああもう長文で1.5hもかかった。
反論などいろいろおありかと思いますが各々でお願いします。では。