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ライティング講座:最短…?インタビューざくざく構成術

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こんばんは。ライターのノリコ・ニョキニョキです。

今日は、自分がインタビュー原稿の構成を作るとき、なかなかスピーディなのではないかという仮説から、私の構成のハウツーを簡単にシェアしたいと思います。ただ、人が構成を作っているところを見たことがないので、最短かどうかはまったくわからないというのと、それみんなやってるよとか、そのやり方微妙じゃない?とかがあればそれはもう、ごめんなさい。そういう場合はそっとしておいてください。

 

まず前提として、私の書いたこれらの記事がこのようにして生まれた、というのがわかりやすいように、過去の仕事を貼っておきます。

www.wantedly.com

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さらさらっと見ていただいた上で以下の適当な説明をご覧いただければ幸いです。

 

1.書き起こす

構成とは違いますが、何はともあれまずは書き起こしですよね。

私がインタビュー記事を書かせていただいているWantedly Journalの案件は、ディレクターのHさんが同行してくれます。そして、メインのインタビュアーは一応私なのですが、Hさんもかなり聞き手をやってくれます。

と、いうこともあって、私は現場で全部書き起こしてしまっています。タイピングが自分でも引くほど速いので、よほど早口の人でないかぎりほとんど書き取れます。もちろん録音もしていますが、確認用です。

 

2.サブタイトルをつける

家に帰って、書き起こしを見ます。そしたら、いきなりサブタイトルをつけます。たとえば、最初に話していただいたのがインタビュイーのこれまでの経歴だとしたら、

「〜〜職との出会い」

とかなんとか。この段階ではかなり適当につけます。要するに、何について話しているかあとから目次のように見れればおk。

ちなみにこの作業はインタビュー当日にやるのが一番おすすめ。会話のニュアンスや話しの流れを覚えていて「思い出す」という作業がいらないので、作業効率が段違いに良いです。

 

3.またサブタイトルをつける

読み進めて、「〜〜職との出会い」の話題じゃなくなったな〜と思ったら、次の話題にふさわしいサブタイトル(目次)をつけます。これも、考えすぎずにとりあえずつける。たとえば、「〜〜による転機」とか、「地方での営業時代」とか。

 

4.はぐれトークは森に還す

書き起こしを読んでいくと、これはちょろっと話題がはずれているな、でもあらたに目次をつけるほどでもないな、というはぐれトークに出会うことがあります。(はぐれトークが現れた!)

この子は、いるべき場所に還します。たとえば、序盤に「地方での営業時代」の話を語ってもらって、そのあと別の話題になっているのに、一瞬また営業時代の話しが出てきた…というときなどは、大胆にコピペして序盤の目次のところに入ってもらいます。このとき、つながりとかは気にしません。とりあえずは、とにかく仲間の文脈のところにもっていくだけ。

イメージとしては、色鉛筆を整理する感じ。順番がぐちゃぐちゃの色鉛筆が目の前にあって、きれいに並べ替えてくださいと言われたら、とりあえず同系色のものをまとめて、その中でまた順番を精査しようとすると思います。

そんな感じで、まずは仲間の話題を集める。

 

5.目次は恐れずにつけていく

そのようにやっていくと、これは新しい目次をつけるほどではないかな…?とか、これはどの話題に近いだろう…?と混乱してくることがあると思います。しかし、この段階でそんなこと考えなくて大丈夫。とにかく迷ったら目次増やしましょう。増やした方が、分類も楽です。

 

6.目次をつけ終わったらM&A

なぜいちいちわかりにくいたとえを出すのかという感じですみませんが、目次をつけ終わったら、全体を見て分量バランスで統廃合をおこないます。

目次つけたはいいものの、ここは話し薄いからこっちの話題にくっつけようとか、逆にここは重たいから目次増やそうとかちょっと分量調節をおこなっていきます。それから、より内容を的確に表せるサブタイトルはないか、ここで少し見直したりします。

 

7.思い切ってシャッフル

先ほどの色鉛筆の流れですが、目次によって話題のブロックが出来上がったら、今度はそれをブロックごとに移動します。

もし、めちゃインタビューがきれいな流れで進んで、そのままの流れで読み物として成立するのであればこんなことはしなくてもいいのですが、インタビューというのは普通その場の流れで話題が前後しています。

たとえば、アイスブレイクで何かが盛り上がって、そのまま「今挑戦してみたい事業はなにか」という話題になったとします。インタビューのときはこれが最初の話題だったかもしれませんが、読み手的にこれが一番最初にきていたら、ちょっと読みにくいかもしれない(書き方にもよるけど)。

 

8.シャッフル(つまり構成)に使える小技

1) 私の定石なのですが、今の話題、過去の話題(挫折を乗り越えたか?とか、入社直後と今で仕事観は変わったか?とか)、未来の話題(これからやってみたいこと、業界の将来について思うところなど)という流れにするのが好きです。

ある意味無難ですが、その人のバックグラウンドをひとしきりわかった上で、今後のビジョンを読める構成にすることで、やはり親近感を持ってもらえると思うので。

2) ほかにも、Wantedly Journalではパーフェクト人間ではなくある意味等身大の人間くささのようなものを出す原稿が好まれるので(と言ってもインタビュイーのみなさんは本当にすばらしい方ばかりですが)、前編では仕事のことをかっちりとまとめて、後編で一気にインタビュイーの素の表情をクローズアップしたりしてギャップを作るのもよくやります。

 

9.あとは頑張る

ここまで終わるとですね、土台ができたなあという感じ。ラフですね。あたりがついた感じ。1時間の書き起こしだとすると、ここまでを20分くらいでやります。

あとはパーツごと(目次ごと)に工事していきます。ここからはまあ大変ですよ・・・でもやっぱりインタビューは楽しいです。新しい考えや文化に触れることができて…日頃浮世離れした生活をしている自分からすると、いろいろと衝撃も多い。

こんな機会をくださっているHさんには感謝しかありません。

 

 

綺麗にオチがついたところで、さようなら。